アルミ+カーボンで1.1kg台、12世代cpuで死角なし?ノートPC、vaio sx14レビュー
はじめに(購入経緯)
今年に入ってノートpcを使用する機会が劇的に増え、気づけば必需品になっていました。
今までは3万円で買った7年くらい前のThinkpad x260を鞭をたたきながら使ってきましたが、さすがに限界を感じるケースが増えました。
バッテリーの劣化、重量、動作のカクツキ、画面解像度の不満などなど…
新調するなら思い切って良い物を買おうと決心。20万円ほどの、余裕のある予算を確保してレビューサイトを駆け回り決断、購入
そのpcの名はsx14 2022年モデル。sonyから分社化されたvaioが製造する現状フラッグシップ機です。
現行機種は2023モデルですが、型落ちを選択することで20万以下に抑えることができました。
構成は12th core p i5,ram:16GB ,SSD:500GB,full HD(タッチ無し)です。
なお比較対象がx260になるので、若干評価が甘くなるかもしれません。
もくじ
vaio sx14のメリット
- 14インチの画面サイズでありながら重量は1.1kg以下と軽量
- バッテリースタミナが優れる(公称27時間)※他のwin機と比較
- 日本メーカーならではの、打ちやすいキーボード(タワミなし)
- 標準で3年保証が付属(水没もサポートする手厚い補償)←他社だと1万円以上の課金が必要
- 天板にカーボン、キーボード面にはアルミ。高級感を感じる筐体
- 指紋と顔のダブル認証
- 外部インターフェースが充実
- 本体カラーが豊富(勝色かっこいい)
- クリックパッドに物理ボタンがある
- 吸気と排気が本体側面にあるため、底面を塞いでも安心(ベッドに置いて使っても温度が上がりにくい)
- 性能が飛躍的に向上した12世代intel cpu搭載
- 充電器がコンパクト
デメリット
- windows機の宿命、バッテリー持ちはふつう。メーカー公称値はあてにならない(M1 macbookいいなぁ・・・)
- 膝に置きながらの利用が不便(不安定)
- ryzenの選択肢がない
- ワイドディスプレイだが本体の縦サイズが長め(独自機構があるため)
- プライバシーシャッターONだと顔認証ができない(win機全般に該当)
- 底面は指紋(皮脂)がめだつ
- 所詮2機のステレオスピーカー。ipad proの4スピーカーに慣れていると物足りない(音量は十分)
- 現行モデルだと値段が高い(購入時期の見極めが大事)
- SDカードスロットがない
- 接続端子が右側に集中している
外観
段ボールから開けるとシンプルな化粧箱が顔をのぞかせます。最近の高価格帯の製品の箱はシンプルですね
まるでappleのmacbookみたいな梱包してます。
そしてこの箱を取り出した時点で早速衝撃を受けました。
軽すぎる……
電子機器とは思えない軽さ…..中身入ってんのか?
はい、入ってました
今回は黒に飽きたのでアーバンローズという珍しい色を選択。
ipadの質感と似た手触り(多分意識してる)
デザインは意外に良くて気に入りました。渋い色合いで仕事ができるいい大人の相棒。
安っぽい変なテカリは皆無。
アルミ製のパームレスト部分はヘアライン加工も相まって、かっこいい‼そして手触りもすべすべしてて気持ちいい~。
しかもなんか輝いてる…。ちなみにvaioロゴの彫り込みも興奮ポイント。
指紋も目立ちにくいので最強ですね、これ。黒を選ばなくて個人的に正解でした。
地味ですがこのカードを見ると「良い物を買った・・・」という謎の満足感を感じる…..(単純な奴)
キーボードは無理のない配列でキーの間隔もしっかり確保。
think padはエンター周辺のキーが小さいですが、sx14はサイズをしっかり確保で押しやすいです。
表面は若干ざらざらしています。黒色なので将来テカリが出ないか心配です。
情報によるとストロークは1.5mm。この部分だけはthink pad(1.7mm)の方が優れていると思いました。
昔のthink padからの移行だと、キーの押し込みが浅く感じます。
ただ近年のノートpcでは普通で、現行モデルのthink padも同じストローク(1.5)なので、慣れるしかない。
若干タッチパットのクリックボタンが固くて押しにくい点は気になりました。
ディスプレイ上部には顔認証に対応したカメラとマイクを装備
スライド式の物理シャッターがありますが、ONにすると顔認証が使えなくなるという弊害が発覚。
専用センサーを積んでいるので認証速度は速いです。ただマスクには非対応。
液晶は14インチfull hd 16:9ワイドです。
昔ながらの比率で動画を画面いっぱいに映し出せます。
最近は16:10のディスプレイが主流ですが、個人的にはどちらでもいいかなと思いました。
こればかりは16:10のディスプレイを持っていないのでわかりません。
表示はめちゃくちゃ綺麗だと思いました。デスクトップで使っているeizoのディスプレイと遜色なしでした。黒色がとても引き締まって見えます。
視野角も広く、どの角度から見ても色の変化はほぼありません。think padは古いTN液晶だったので、発色も微妙で見づらかった……
動画も発色がきれいで満足。技術の進歩を実感しました。
ディスプレイを開けるとチルトアップヒンジ機構により、キーボードに傾斜がついて入力し易くなります。
日本メーカーでこの機構をもつPCは希少。(他社ではasusが採用)
ただ膝に置いて操作する場合には若干不安定になります。慣れれば大きな問題ではないと思います。
この機構は天板の下部が本体の下に入り込むことによって実現しています。これにより天板が縦に長くなっています。
ケースによっては入りきらない可能性があるので寸法に注意です。
側面のインターフェースはご覧のとおり。type-cはthunderbolt4対応が2口
SDカードスロットがないのが残念ポイント
ディスプレイがきれいなので写真を見ようと思っても、アダプターを忘れると接続できません。パーツサイズの問題なんだと思いますが、ぜひ搭載してほしいです。(macbook proも復活させてるし….)
スピーカーはパームレストの下部に2基搭載。昔のノートpcよりはだいぶ改良されていますが、ipad proと比べると音に立体感がありません。
20万近い値段を払っているので、せめて4スピーカーにしてほしいです。音割れは少なく大きい音も鳴らせますが、音質は微妙かふつうです。
底面素材はプラスチックのような質感でサラサラな手触り。キーボード部品と同じなのかな?
皮脂や傷が目立つので、売却を視野に使う方は保護をした方が良いかも。
少し気になる点としてはアルミ製のパームレストと底面素材との接合部の隙間ですね。
素材が違うので仕方のない部分ではありますが、一体成型のPCと比べると気になります。
バッテリー持ち(full hd タッチ非対応モデル)
ポータブル機器においてバッテリー持ちは1位2位を争うほど重要なスペックです。
ただwindowsを選択している時点であまり期待できないのは事実。
初回起動からセットアップを済ませ落ち着いたタイミングでバッテリー駆動を開始。(90%からです。)
途中から減りが加速していますが、動画を視聴したためです。ネット閲覧や文字入力作業中心であればもっと駆動時間は伸びると思います。
ただM1 macbookの驚異的なバッテリースタミナを知っていると、心もとないと感じてしまいます。
でもofficeの互換性を考えるとwindowsを選択せざるを得ない….
大目に見て10時間ぐらいが現実的な数値でしょう。
windows機の中では駆動時間が長い部類です。jeitaの測定値を見比べてみても20時間越えの機種は少ない中、本機は27時間を記録しています。
スリープ時でもバッテリーを多少消費するので、長時間使わないときはシャットダウンか休止状態にしましょう。
CPUについて
cpuはintel P 12世代が選択可能です。core i3も選べますが、メモリーが8gになるのでおすすめしません。(最低16gbは欲しい)
12世代は11世代と比べてPコアとEコアの併用により、2倍近く性能が向上しています。(マルチコアの値)今から買うなら12世代以降のcpuを選びましょう。
基本処理性能が高いためか、ネット閲覧程度ではファンがほぼ回りません。たまに回ることがあってもすぐ停止します。
驚いたのが処理をしない間は使用率1%をキープしていること。昔のCPUだと2%~10%行ったり来たりしてたので、挙動がだいぶ変化していると感じました。
これが巷でいわれている、省電力性につながっているということでしょうか。
ただ近年AMDのryzenが着実にintelの居城を崩しています。cpu性能自体は両者とも追い越し、追い越せでいい勝負といったところ。
ただryzenには秘密兵器があって、それは高性能な内臓GPUの存在。
内蔵GPUが強力であれば、低電力で3Dゲームができたり動画のエンコードを快適にこなすことができます。
そしてryzen 8000番台が来年出ると噂されていますが、リーク情報だとどうやらその内臓GPUが化け物スペックらしい。
どうせリークだろと思われるかもしれませんが、ryzen(AMD)はハイミドル級ゲーミングpcに匹敵するスペックを持つ、ps5のCPU/GPUを設計しています。
また搭載機が少ないのであまり認知されていませんが、Ryzen 7 7840Uを搭載するpcでは外部ビデオカード無しで原神を60Hzで快適にプレイできるとの情報もポチポチ出ています。
これが多くの機種で搭載され始めると、intelパソコンは厳しい戦いを強いられるかもしれません。
以上は仮定の話ですが、vaioはintel cpuのみの取り扱いなので若干心配です。(sxモデル)
ryzenという選択肢も用意してほしいと思いました。
まとめ
まだ使用期間が短いので実力や使い心地は未知数な部分が多いですが、高級感を感じることができる筐体で所有感を満たせます。
特にキーボード面は称賛レベル。
基本的にvaioは価格が高いので使用者も少ないイメージ。他人とは違う物を使いたいという、こだわり派の人にぴったりではないでしょうか。
3年間の長期サポートも付帯しているので20万円近い金額でも安心して出せると思います。※直販サイトでの購入限定
結局私もこの保証に購入を後押しされたといっても過言ではないです。
微妙ポイントはバッテリースタミナと価格です。バッテリーはjeita2.0の値を見る限りwindows機の中では優秀な部類ではあります。が欲を言うともっと欲しい。
ただし他PCからの乗り換えだと満足できるかもしれません。
価格はやはり高いと思いますね。海外メーカーだと20万以下でグラフィックチップを搭載しているモデルがある中、vaioは目立った機能が少ないのに20万の価格設定。
商品管理やテスト工程を入念に行っている結果だと思うので、仕方がないのかもしれません。
ただ差別化のためにもバッテリー容量を増やすなり、何か特徴が欲しいと思いました。