聞き心地ちの良さと解像度の絶妙なバランス、ヒマラヤDAC搭載ヘッドホンアンプ HIFIMAN EF400

hifiman EF400

以前までは大手のチップ会社が提供する汎用性が高いDACチップを採用したヘッドホンアンプが主流でした。

しかしそのDACチップの性能向上も頭打ち。またオーディオに参入する企業も増えて、競争が激化してきました。

各社は特徴を持たせて差別化させるか、安売りを行い価格面で優位性を確保する必要があります。

この中で機能面での差別化という命題に一つの解を示しつつあるのが、r2r dacの採用です。

各社がオリジナルのD/Aパーツを製造、搭載することによって他社製品にはない個性を持たせることができます。

今回はこのr2r dacを搭載したヘッドホンアンプhifiman EF400をご紹介。

これはもう据え置き機の一つの終着点に成り得る、そんな実力を持っています。

もくじ

HiFIMAN EF400の利点

  • シングル出力(3.5/6.3mm),バランス出力(4.4mm/xlr)をサポート。
  • 2段階のゲイン設定
  • usb入力(type-c,A)でPCやスマホとの相性〇
  • 据え置き機ならではの高出力、シングル出力だけでも十分な実力
  • 濃厚かつ低音域のふくらみも感じる、こってり音質
  • 音量の微調整が可能
  • 2トンカラー。シックで大人のデザイン
  • ゲイン調整は物理スイッチ、素早い変更が可能
  • 専用ドライバーが無くても再生可能
  • コンパクトで机に設置可能
  • 重量があるためプラグの抜き差しをしても、本体が移動しない
  • 絶妙な価格(新品8万円台、中古5万円台)でライバル小数

デメリット

  • 付属の電源ケーブルが3ピン仕様。変換する場合アダプターは自己負担
  • usbケーブル付属なし
  • 電源スイッチが裏側
  • 出力が高いあまり、low gainでもイヤホンによっては音量が大きすぎる
  • sony music centerでasio再生できない(amazon musicは可能)
  • ボリューム部分の操作感が安っぽい
  • 海外メーカーのため修理体制が不安

外見

hifiman EF400

Amazonレビューで品質管理に関する悪評を見つけてしまい、不安になったのであえて動作確認がされている中古品をチョイスしました。(セール時には4万円台)

全面はデジタル表示パーツはなく簡素な作り。ゲイン設定のランプがあるくらい

左からアンバランス出力が2系統、バランス出力が2系統となっておりヘッドホンやイヤホンとの相性は抜群。

バランス端子は4.4mmに対応しているのもポイント。

右のノブはボリュームコントロール。操作感は…..イマイチ。

個体差かもしれませんが回すとガリッとした感触があり、くるくると軽い力で回ります。なんか安っぽい。

ギャングエラーは少ない方だとは思いますが、7時方向より下に設定すると左右の音バランスが狂います。

感度が高すぎるイヤホンをお持ちの方は要注意です。(特にASIO再生時)

もちろんpc側で音量調整できるので、対策は可能。

サイズはコンパクトで縦横600mLのペットボトルくらいです。

hifiman EF400

左の回転式スイッチは4段階のクリックがあり、それぞれゲインのhigh/low、アップサンプリング有り無しを選択できます。

出力先の切り替えスイッチはなく、接続している機器すべてに音が流れます。

なのでアクティブスピーカーのスイッチを入れたままヘッドホンを接続すると2重で音が流れることに。

そういった事故を防ぎたい場合は、アクティブスピーカーのみ分離させる必要があります。

hifiman EF400

背面はかなりシンプル。特に入力はUSBのみとなっており、デジタル機器専用といってもいいでしょう。販売中の機種だけあってtype-cにも対応。

windowsとの相性も良好。プラグアンドプレイでケーブルをつなぐだけで簡単に使用できます。専用ドライバを導入する必要もナシ。

Amazonミュージックの排他再生も可能です。ただしsonyのmusic centerでの排他再生は音飛びで再生不可でした。設定がいけないのか…..原因不明

背面出力はバランス出力とアンバランス(RCA)があるので、前述のとおりアクティブスピーカーの接続は可能です。(最大音量で固定)

またバランス出力があるため、別途アンプを用意すれば高音質で音を伝送することもできます。

音質

・ATH-R70を使いアンバランス接続

R2Rdacならではの濃厚な音を本機でも感じることができます。過去にレビューしたcayinのru7も似た仕組みをもつdacなので傾向は似ています。

ただ馬力が段違いなので、音の濃厚さは圧倒的に本機が勝ります。ru7も濃厚な部類ですが、どこか薄味に感じてしまいます。

また音の分解能も優れているので、様々なジャンルに対応できます。

私はアニソンしか聴きませんが、迫力のある低音とそれに負けないボリュームある中音域が合わさることによって、曲の世界に引き込まれるカンカクを味わえます。

特に低音は圧巻の一言。激しいという意味ではなく余韻が広がりによって低音を再現しているため、他の音域を潰さないという点が好印象。

聞き疲れも起きにくいと感じます。

伸びやかな高音やあっさりな音質が好みな方には不向きですが、そうでなければ心地よくリスニングできる絶妙なチューニングだと思います。

・final E5000、アンバランス(最強の組み合わせ)

個人的にはこの組み合わせがベストでした。

高い出力のおかげか、E5000の実力が十分に発揮されています。

両機とも中音域が得意なだけあって、ボリュームがすごいです。

通常だとくどく感じてしまいますが、E5000の音抜けの良さにより、ぶわっと耳の外に開放してくれます。

最初は家系ラーメンみたいなこってり豚骨かな?っと思ったら、お酢でさっぱりした後味になるみたいな、そんなイメージ。

これは癖になりますね、危険なので聞かない方がいいかもしれない….他のイヤホンが退屈に聞こえてしまう。

・finalのA5000を使ってバランスでも聞いてみました。

アンバランスで既に高レベルな音質を実現しているので、違いは大きくは感じられないように思います。

ただ音の解像感は確かに向上しており、より精細に音を楽しみたい場合はバランス接続もおすすめです。

ただし出力も増すので、ボリュームコントロールが難しくなります。pc側で音量を絞らないとlow gainでも爆音になってしまいます。

A5000の感度は高い部類ではないのにこの有様なので、感度が高いイヤホンをお持ちの方は要注意です。

ちなみにアップサンプリングの効力はあまり分かりませんでした。おまけ程度に考えておくといいかもしれません。

まとめ

確かにボリュームノブの安っぽい操作感については、流石海外メーカー製だなぁと感じたのは事実。

ただし本機で曲を聴いてしまったら、そのデメリットも忘れてしまいます。

汎用dacチップを用いていない、本機でしか味わえない音の前ではどうでもよくなってしまいます。

後継機種もありますが、なぜか4.4mmバランス端子が非搭載。

価格面でもお手軽になっているEF400。5万から8万円で考えている方にとっては最適な機種だと思いました。

※価格情報は2024/4時点の情報です。

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