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1.2万円の衝撃、解像感とカスタムイヤホンのような装着感 qdc superior

昨年発売されコスパの化け物として話題となったqdcのsuperiorというイヤホン。(2023年発売)

気になっていたので入手してみました。

qdcというメーカーには馴染みのない方も多いかと思いますが、主に高価格帯のカスタムイヤホン(IEM)を製造しているメーカーになります。

他のモデルをみると20万近いモデルばかり……。庶民には高嶺の花。

中華メーカーですが元は軍用品向けのオーディオデバイスの研究を行っていた企業でした。

今回はsr25が修理中なので、cayin ru7でレビューします。なので若干ウォーム寄りの音質評価になるかもしれません。

もくじ

qdc superiorの利点

  • 1万円台にしては音の解像度が高い
  • 駆動しやすい
  • 驚異のフィット感。歩いても外れにくい
  • 別売りのバランスケーブルが安い
  • ハードケース付属
  • 2ピンのリケーブル対応
  • ノズル部分の作りが良(金属製)
  • 耳掛け構造なのでタッチノイズが気になりにくい

デメリット

  • ケーブルが絡まりやすく解きにくい
  • 据え置きアンプなどの高出力機はホワイトノイズが目立つ(相性?)
  • 指紋が目立つ
  • ハウジング部のデザインは好みが分かれそう
  • バランスケーブルのプラグが無駄にでかい
  • 筐体が大きいので、長時間装着すると外耳が痛くなる時がある
  • 音質は1万台にしては〇だが、さすがに3万円台と比較すると差を感じる
  • 音の個性が薄い
  • イヤーピースによる圧迫感を感じる

外観

qdc superior

ハウジング部分

赤色が取り上げられることが多いですが、ブラックモデルもあります。落ち着いた色合いが好みな方はおすすめ。

表面は樹脂で固められた、この形状のイヤホンではよくあるデザイン。個人的にはあまり好みではないですが、装着すれば見えないので気になるのは最初だけ。(それに安いし…)

筐体自体の作りは想像以上に良いと感じました。接合部のバリも見当たらない。

qdc superior

ノズル部はまさかの金属製。高音域の伝達に一役買っているのではないかと推測。

それだけではなくメッシュ状の耳垢カバーも装備。一万円台でこれはすごい。

たまにハウジング部のカバーにモフモフを詰めているイヤホンありますが、掃除がやりにくくてイラっとします。

qdc superior

対照的にケーブルはかなりコストカットの匂いがします。

2ピン部分は本体との隙間があったり、バリが目立つ箇所もあります。

一番つらいのはケーブルの表面がビニール素材であること。

これがめちゃくちゃ絡まる……。表面がつるつるなのでケーブル同士が摩擦でくっつきやすい。

ケースからさっと取り出して装着っ……するには慣れが必要。耳掛け部分の形状記憶パーツと絡みやすいので、取り回しは良いとは言えない。

こんなに絡みやすく解きにくいイヤホンケーブルは久しぶりです。

qdc superior

4.4mmバランスケーブルについてはプラグ部分が大きい。デザインの影響かもしれませんがぼてっとしています。

断線が心配。

ただ5000円なので、劣化したら買い替えが基本かもしれません。

qdc superior

付属品のイヤーピースは通常タイプとダブルフランジの2種

メンテナンスブラシとハードケース

ダブルフランジ

中も広々ゆったり~。ハードケースなので、強い衝撃を受けても安心。予備のケーブルも収納可能。

音質(ru7,バランスケーブル使用)

  • 音の解像度〇
  • 音の余韻は感じられない(カッチリとした音)
  • 音の臨場感は△
  • 中音域が得意な印象(高音は△)

アタック感や楽器のキレの良さがあり、音の分解能は優れていると感じます。ただ苦手な音域だと、鳴るけど中途半端にフェードアウトする点は気になることもあります。

これは注意深く聞いた場合であって、ながら聴きならまとまりがあってよいと思います。

  • 音場は狭い傾向
  • 音の抜け感△

ボーカルと高音域においてはとくに詰りを感じます。DAPとの相性もあるかもしれませんが、この音域の抜け感を重視する方は微妙かもしれません。

  • 音の個性は薄い(言い換えるとバランスタイプ)

xba-A3やfinalのE5000などを所有していますが、それらと聞き比べると違いを顕著に感じます。(価格差があるので当たり前ですが…)

A3のような沈み込みある低音も出ないですし、E5000のような音場の広さや刺さりを感じない柔らかさも当機にはありません。

ただそれなりの解像感があり、中音域の押し出しがあるのでアニソン、jpopにチューニングされた音質かなと感じました。

総じて1万円前半という点を踏まえると、話題になることも納得です。

音質重視ならもう少しお金を出してゼンハイザーのIE 200やfinalのA5000を買ったほうが後悔はないのかなと思います。

まとめ

これはオーディオ入門者を沼に落とすために作られたイヤホンです。

1.2万円と手を出しやすく、純正バランスケーブルも5000円で買えます。

数千円のイヤホンとは別格の音の解像感も持ち合わせています。

ただすでにこれより上の価格帯のイヤホンを持っている方は「こんなもんか」で終わると思います。

古いイヤホンよりも良いのでは?と考えましたが、流石に2014年発売xba-A3の方が断然優秀でした。

装着感は良いので外でラフに使う、サブイヤホンとしては優秀だと思いました。

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