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スマホの音をハイレベルへ、独自のアンプ構造がもたらす高出力、ポータブルUSB DAC Cayin RU7

今回はサブスクリプションサービスの拡充に伴って注目されているusb dacを取り上げます。

このジャンルの製品は数年前から各社海外メーカーがこぞって個性的な製品を売り出しています。

スマホはもちろんPCなどにも使用できるため応用性が高い点もポイント。

私も以前から気になっていましたが、今回個性的なdacを見つけてしまい我慢できず買ってしまいました。

独自のアンプ構造とすべての音源をDSDに強制変換して再生するというトングル型dac、Cayin RU7

ちなみにDSDというのはハイレゾよりも多くの情報量をもっている曲データを指します。

正直ウォークマンには及ばないか大して差がないだろうと舐めていましたが、あまりの音質の良さに度肝を抜かれました。

入門用のDAPを買うよりこちらを買った方が、音質的な満足度は満たされると感じます。

それでは詳細に移ります。(バランス対応ケーブルがないため、すべてアンバランス運用のレビューとなります)

Cayin RU7の利点

  • 高級オーディオに採用される「ディスクリート1-Bit DAC」を搭載

  • スマホに挿すだけで使える(android,apple,windows対応)
  • 本体で音量調節可能(専用アプリ不要)
  • 付属品が豊富{専用ケースとケーブル付属(type-c,usb-A)}
  • アンバランスに加え4.4mmバランス端子装備
  • アンバランス→160mW @32Ω、 バランス→400mW @32Ωの高出力
  • すべての音源をDSD変換する(64 ,128, 256モードから選択 )ので手軽にDSD音源を体感できる
  • 他機種ではなかなか味わえない、ゆったり心地良い音質
  • ケーブルの取り外し可能
  • バッテリー非搭載、劣化部品が少ないので長い間使える

デメリット

  • トングル型dacの宿命、ぶらぶらするので取り回しが悪い
  • 使用環境によって小さいプチプチノイズがする(galaxy s22は快適だった)※グラボ搭載PC、スナドラ835搭載スマホだとノイズが発生→スマホの場合の対策は後述
  • 使うアプリを変えると音が鳴らなくなることがある(抜き差しすれば直ります)
  • 発熱する
  • 接続先のバッテリーの消費が激しくなる
  • 本体に電源スイッチがないので、抜かないとバッテリーを消費し続ける
  • 音量切り替え時に音が途切れる(49-50,79-80の値をまたぐとき)
  • 入門用のDAPが買える値段(3.9~4万円台)
  • 付属ケーブルのコネクタの接続が不安定(ぐらつく)

ディスクリート1-Bit DACとは

dac=デジタルデータをアナログに変換する回路です

ここでは大まかに3種類に絞って取り上げます。

  • フルデジタルアンプ・・・・walkmanやdenon da-310usbなどが搭載(省電力)
  • 汎用的なDACチップを搭載・・・astell&kernやFiiO などが搭載(多くのdapやヘッドホンアンプに該当)。チップの製造はESS社や旭化成など。
  • 数多くの抵抗器を組み合わせて構成された抵抗ネットワークを使ったもの・・・・高度な技術力とコストがかかるため一部のハイエンド機器に搭載(astell&kernやCayin など)

今回取り上げるのは最後の「数多くの抵抗器を組み合わせて構成された抵抗ネットワークを使ったもの」です。

私がとらえているイメージとしては上2つが近年のintel cpuのような感じ

音を処理する高性能チップが一つあるいは複数ある状態

最後の一つがアメリカで開発された世界初のコンピュータ「エニアック」と捉えています。(このイメージは間違っているかも…)

とにかく基盤の広い面積を使いながらデジタルをアナログに変換しているということです。

外観

Cayin RU7

トングル型dacの中では大きいサイズ感

Cayin RU7

シャッタスピードの関係で表示が切れてた…

有機ELディスプレイを備え、入力音源などの表示や設定の確認ができます。

ゲインの調整やDSD変換の設定などすべて本体で完結します。

usb-dacの中にはiosに非対応なものもあり、歯痒い思いをした方がいるかもしれませんが、本機では心配無用です。

ディスプレイ表面はつるつる

Cayin RU7

右側面にイヤホンジャック2口

Cayin RU7

左側面にusb type-c端子

Cayin RU7 Cayin RU7

箱を開けたとき、靴屋さんの香りがしてビックリしたんですが、その正体はこのケース

渋めの緑で品質は高そう、おそらく本革

表面と背面にロゴが入っている専用設計

ディスプレイ面の保護はないので、フィルムを貼った方がよさげ

ちなみにケース背面に磁石が内臓されており、付属の金属パネルをスマホに接着することでくっつけることができます。

デスクトップpcであれば、金属ケースに引っ付けて運用できます。

Cayin RU7

付属ケーブルはtype-cのみ

iphoneユーザーはケーブルを別途用意しましょう。

androidではスマホ本体で音量調整できますが、iosの仕様の影響でiphoneからは調節できません。

中古の端末をサブ機で入手して使うのも手ですね。

※androidだと相性問題やスペック等によりノイズの発生があるかもしれません。安定性をもとめるならiphoneがベストかも…..

付属としてOTGケーブルが一本同梱されます。

外観は丁寧な作りで良いのですが、コネクタの端子を見ると安っぽさを感じます。

スマートフォンとの相性によりますが、ぐらつきによる接触不良に悩まされました(AQUOS R6)

接続が切れてお困りの方は社外品のケーブルをお勧めします。

音質

こうれはもう圧巻

こんな小さい筐体から出ている音とは思えない…

据え置き機のdenon da-310usbと並ぶといっても過言ではないと感じます。

しかもまだアンバランスしか使っていないという事実

このdacの本領発揮はバランス接続なので、これがどう化けるのか楽しみです。

また優しい音なのでdenon da-310usbだと高音域が刺さって聞こえたヘッドホン(akg k712)もまろやかになって相性抜群

流石にパワーは据え置きが勝ります。電源が取りずらいusb dacとしては頑張っていると思います

walkman zx2との差は歴然でru7のほうが音の分離感やパワーも含めて数段優秀です。

鳴らしやすいイヤホンならzx2も味があっていいんですが、finalのE5000となると出力不足。

ru7にすると音がブワッと広がります。

どんなイヤホンでもドライブして鳴らし切る、優秀なdacと実感。

ただドンシャリ傾向が好みな方や近年のHIFI色が強め、解像度重視が好きな方には要注意だと思います。

音の傾向が正反対なので…

しかし曲のジャンル別に使い分けるといった運用もできるので、そういった目的の導入もありです。

個人的にはサウンドトラックとの相性が抜群でした。

これまでの機器でサントラを聞くとなんかスカスカというか、情報が足りない感覚があったのですが、ru7だと音が伸びやかかつ余韻まで再現しているようで音に浸ることができました。

プチノイズについて(android)

接続する端末によって「プチッ」といったノイズが一定時間ごとに発生することがあります。

私が所有する古いスマホだとそれが頻発していました。

個人的に考えたのがCPU負荷の問題でした。

you tubeやamazon prime musicといった比較的処理が重いとされるアプリを使う時に問題が目立っていました。

ということでいろいろ調べてみると、バックグラウンドの処理を減らすことでcpu負荷を下げる設定があるとのこと。

これは開発者向けオプションの中の「バックグラウンドプロセスの上限」で上限を4にするということでした。

皆さんも自己責任となりますが、試してみてはいかが。

まとめ

トングル型dacとしては値段が高めなCayin RU7。

それをカバーするのは独自の構造がもたらす高出力で優しい、聞きやすい音質

それはこの機種でないと味わえない魅力

操作性の良いスマホでサブスクの音源を楽しむ用途にはうってつけだと思いました。

反面気になったのはトングル式故の取り回しの悪さとノイズの発生

androidスマホで使う場合古い機種だとノイズの発生がありえます。

私の場合、現役引退したAquos r(スナドラ835)で使おうと思っていたのですが、ストーミングサービス(amazon,youtube)でノイズが発生

→上述の設定により改善しました。

pcに接続するとノイズ増大…..(排他出力できるアプリだとノイズ無し)

静かな曲やサントラを聴くとノイズが気になって仕方がない……

→usbポートを変更すると改善しました

対照的にgalaxy s22だとノイズが少ないという点から、利用環境で使用感がかなり左右されてしまうと感じました。

この音質でandroid搭載で10万円クラスなら最強のDAPだよなと考えずにいられなかった…

慣れの部分も大きいと思いますが、この音質のために何とか工夫したい…..

そんなことを思わせてくれる、魅力ある一台です。

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