アダプターでウォークマンの疑似バランス化(GND接続)、Geekria Apollo 変換ケーブル
一世代前のウォークマンはバランス非搭載が当たり前でした。かつてのハイエンド機であるZX-2も例にもれず、アンバランス端子のみです。
ですがこの端子実は特殊な仕様となっており、3.5mm 4極対応というめずらしいもの。
つまりこれはGND分離接続に対応しているという意味でもあります。
これはかなりマイナーな端子で、一般的なイヤホンジャックとの互換性もないということからマニア向けの仕様となっています。(sonyもケーブルを発売していない)
気軽に試そうと思っても社外品の専用イヤホンケーブルが必須となり、値段も高め。
そこで気軽にGND接続を試せる製品がないものかと探した結果、ありました。
2000円以下のアダプターが。
GND接続については半信半疑だったのですが、いざ聞いてみると衝撃を受けました。
ウォークマンの秘めたる力を解放したそんな感じです。
Geekria Apollo 変換ケーブルのメリット
- 安い(2000円以下)※2023年9月時点
- 4.4mmバランスイヤホンと併用できる
→3.5mm (オス) 4極 → 4.4mm (オス) 5極 変換
- GND接続対応ウォークマンであれば、挿すだけで使える
- バランスとアンバランス接続の中間の音質(いいとこどりともいえる?)→音場がかなり広がります
- 最新機種でも使えるらしい(a300など)
デメリット
- ケーブルが細いため耐久性が不安
- 4.4mmバランスケーブルが別途必要
- 非対応ウォークマンがある(zx100など)
- 一般的な3.5mmイヤホンジャックには使えない
外観
14cmの変換ケーブルになります。
ケーブルは想像以上に細い…
ちょっと不安
4.4mm側イヤホンジャックはがっちり嵌ります。
特殊な4極端子
GND接続とは
正直電気信号の知識は持ち合わせていないので、詳しい内部構造は他のサイト様におまかせしたいと思います。
ここでは簡単に紹介する程度にします。
DAP(デジタルオーディオプレーヤー)の接続には一般的に以下の3種類があります。
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アンバランス接続(3.5mmイヤホンジャック)
→スマホやDAPなどが搭載する一般的な接続方法
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GND接続(3.5mm 4極イヤホンジャック)
→一部のoppo製品やウォークマンが搭載する特殊な接続方法
端子を増やし左右の信号を完全に分離することで、音質の向上が期待できる
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バランス接続(4.4または2.5mmイヤホンジャック)
→ミドルクラスのDAPやヘッドホンアンプが搭載する接続方法
左右の信号を完全に分離し、それぞれ2個ずつのアンプで強力に駆動させる
音質(walkman ZX-2+xba-a3)
これはもうアンバランス接続とは全くの別物ですね。
音質改善の手段の一つにイヤホンのリケーブルがありますが、それよりも比較にならない程音質が変化します。
一言でいうと音場がバランス接続に匹敵するくらいに広くなります。
アンバランス接続だと低音域がごちゃごちゃというか、塊になっていたのがブワッと分解されて広がるイメージ
バランス接続と異なるのは、駆動させるアンプの数が少ないので勢いや音の押し出し感が少ない点があります。
アンバランス接続時の音を分解させて、解像感を向上させるイメージです。
音の左右の分離感は自然で、バランス接続と違い音が柔らかくなるので聞き疲れしにくい気もします。
専用のイヤホンケーブルが欲しくなってしまった・・・
まとめ
4.4mmバランス接続対応のイヤホンをもっている方であれば、気軽にGND接続を試せる優れた商品でした。
ケーブルの併用もできるので、外出先ではコンパクトなウォークマンA300でGND接続。
家に帰ったらごついDAPで4.4mmバランス接続という使い分けが面白そうだと思いました。
耐久性が不安ですが、効果を実感できたらより上質なアダプターを検討してみるのもいいかもしれません。(自分の記憶では武蔵のレーベルから発売されていたと思います)
なお導入の際にはご自身のウォークマンがGND接続対応かどうかご確認ください。